【2】材質による分類
※以下「がいし」電気学会 オーム社発行から引用しています。
(1)磁器碍子
碍子といえば、一般に磁器製碍子といってよいほど我が国の碍子類は絶縁部に磁器を用いている。磁器はこれを構成する材質により性質を異にするが、碍子に使用している磁器は、けい石、長石、粘土(カオリン)を原料とする長石質磁器がその主体となっている。一方、超高圧送電時代を迎え、33000kgf 以上の強度を有する懸垂碍子、耐震用の強力中実碍子、高い内圧力に耐えるがい管など機械的特性の優れた碍子の必要性から、アルミナを含む高強度磁器が実用されるようになってきた。
※写真は明治初期の磁器製通信碍子
この磁器はアルミナ含有磁器と呼ばれている。このほか、高周波絶録用としてステアタイト磁器、耐熱用としてコージェライト磁器およびジルコン磁器、機械的・電気的性能に非常に優れたアルミナ磁器など、いずれもその主成分で呼称される一連の特殊磁器がある。
(2)ガラス碍子
高周波絶縁用として用いられている、ほうけい酸ガラスは相当古くから製造されていたが、イギリスおよびフランスなどでは送電線路用として、懸垂碍子およびピン碍子の絶縁部にガラスを用いた、いわゆるガラス碍子を製造し、ヨーロッパその他の地域でかなり使用されるにいたった。これらのがいしの素材は、ソーダガラスであるが、強化しているのが特徴である。
※写真は明治初期のガラス製通信碍子
(3)樹脂碍子
1930年ごろ、スイスで開発されたエポキシ樹脂は、幾多の特徴を有していたため、1950年代に入って、がいし類への適用がヨーロッパで試みられ実用化されてきた。一方わが国でも1960年に10kVおよび100kV級の支持がいしの開発が行われ、その後、屋内用は急速に実用化されるにいたった。
またエポキシ掛脂の耐候性、絶縁性能、耐トラッキング性、機械的強度などの向上がはかられ、一部では屋外用としても試用されつつある。また材料については、エポキシ掛脂を使用しているものが大半であるが、ポリエステル掛脂を使用したものもある。
【3】ブッシングの分類
ブッシングは変圧器などのタンク、壁、床、屋根などの隔壁を貫通する導体または導体を通す通路を有し、これらの導体を隔壁から絶縁、支持する装置である。ブッシングは、電気学会電気規格調査会標準規格 JEC-183(1971)ブッシングによって分類すると次のとおりである。
┌─磁器ブッシング
┌─単一形ブッシング───┤
│ └─樹脂ブッシング
├─油入ブッシング
│ ┌─油浸紙コンデンサブッシング
ブッシング─┼─コンデンサブッシング─┤
│ └─レジン紙コンデンサブッシング
├─混和物詰ブッシング
│
└─ガス封入ブッシング
(1)単一形ブッシング
主として単一種類の固体絶縁物で形成され、これが絶縁の主体となっているブッシングである。一般には、絶縁階級30号以下に使用されている。単一形ブッシングの固体絶縁体が磁器の場合は、これを磁器ブッシングと呼び、樹脂の場合にはこれを樹脂ブッシングと呼んでいる。
樹脂ブッシングでは、使用している樹脂名で類別され、例えばエポキシ樹脂製品では、エポキシ樹脂ブッシングと呼称している。
(2)油入ブッシング
ブッシング内部に絶縁油を満たし、これが内部絶縁の主体となるブッシングである。一般には、絶縁の信頼性を増すために、内部に絶縁筒を同心状に配置している。また電界制御のために、絶縁筒に導電層を設けたものもある。
(3)コンデンサブッシング
ブッシングの内部絶録の主体となる絶縁物中に多数の同心円筒状電極を配置し、コンデンサを形成させて電界を制御し、あるいは分圧器を構成するように設計されたブッシングである。
コンデンサブッシングの内部絶縁物の主体となる絶縁物が、油浸紙で構成されているブッシングを「油浸紙コンデンサブッシング」と呼び、レジン紙で溝成されたブッシングを「レジン紙コンデンサブッシング」と呼んでいる。
(4)混和物詰ブッシング
ブッシング内部に絶縁混和物を満たし、これが内部絶縁の主体となるブッシングである。現在は一般に使用されていない。
(5)ガス封入ブッシング
ブッシング内部に絶縁ガスを封入し、これが内部絶録の主体となるブッシングである。
以上の分類のほか、ブッシング端子部の媒体による分類がある。変圧器などに使用するブッシングは、気中−油中ブッシング、壁または床ぬきなどに使用するブッシングは気中−気中ブッシング、油中隔壁をぬくのに使用するブッシングは油中−油中ブッシングと呼ぶ。
また、用途により、変圧器用ブッシング、遮断器用ブッシング、壁ぬき(貫)ブッシングなどと呼ばれ、用途別にも分類される場合がある。
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碍子の種類【2】
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